一度、記事を起こしたものの。
あまりに長くなりすぎたんで、小分けしていこうと思います。
さて、改めて。
一番最初に断っておきます。
発達障害は、一緒に暮らしてると「個性」にも見えるし「特徴的な癖」にも見える。
だけど本人が意識して治せるレベルではない「障害」であり、周囲が不快に思うことがあっても本人は全く悪意なくやってる事が大半です。
だから別れた夫が、根っからの悪い人だとは今でも思ってはいません。
これは本心。
それを踏まえて、再婚した元夫との事で、
振り返りながら書いていきます。
個性的な旦那さん・奥さんや恋人といて、
「私がおかしいの?」
と、メンタルが疲弊してる人の役に立てば。
発達障害とは?
まず、発達障害とは?から。
発達障害者支援法において、「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。
政策レポート(発達障害の理解のために) – 厚生労働省
これを踏まえて、元夫に疑いのあった発達障害は、
●ASD(自閉スペクトラム症)…元夫の場合はアスペルガー症候群の特性
●ADHD(注意欠陥多動性障害)
この二つ。
これらの特徴は発達障害だけに現れる訳ではなく、定型発達の人も普通に持っている特徴でもあります。
ただ、その特徴の強さのレベルが違うんです。それが「発達障害」
自閉スペクトラム症(ASD)?
「自閉症」と「アスペルガー症候群」の総称を自閉スペクトラム症(ASD)といいます。
典型的な「自閉症」は、言葉の発達が遅れ、相互的なコミュニケーションをとるのが難しく、「アスペルガー症候群」では言葉の遅れがなく、比較的コミュニケーションが取りやすいという特徴があります。 一方で、これらの障害では対人関係の難しさやこだわりの強さなど、共通した特性が認められます。
自閉スペクトラム症とは – 原因、症状、治療方法などの解説
この中で「アスペルガー症候群」の元夫が持っている特性に近い部分をマーカーします。
自閉スペクトラム症(ASD)とは
言葉や、言葉以外の方法、例えば、表情、視線、身振りなどから相手の考えていることを読み取ったり、自分の考えを伝えたりすることが不得手である、特定のことに強い興味や関心を持っていたり、こだわり行動があるといったことによって特徴付けられます。
~~~
ASDの症状目と目が合わない、にっこりと笑いかけてもほほえみ返さない、指さしが少ない、模倣が少ない、言葉の発達が遅い、語彙が広がらない、こだわりが強い、感覚の過敏さがある、同世代の集団の中に入っていけない
~~~特性の表れ方は人それぞれ
自閉スペクトラム症という同一の診断であっても、話し言葉がない場合から、むしろとても流ちょうに話すけれども会話を双方向的に展開するのが苦手だという場合まで含まれます。目と目が合わない、目を合わせると背けてしまうという人もいれば、日常での社会的やりとりには困難がないけれども相手の考えていることを表情や言葉のニュアンスから読み取ることができない人もいます。
自閉スペクトラム症(ASD)
つまり、自閉スペクトラム症(ASD)に共通する特性はあっても、その特性の程度や困難の現れ方は、人それぞれ異なります。
注意欠陥多動性障害(ADHD)?
ADHDとは
注意欠如・多動症(ADHD)とは、発達水準からみて不相応に注意を持続させることが困難であったり、順序立てて行動することが苦手であったり、落ち着きがない、待てない、行動の抑制が困難であるなどといった特徴が持続的に認められ、そのために日常生活に困難が起こっている状態です。
ADHDの経過
ADHDがあると、日常生活において困難に直面することが多く、そのために自己肯定感が傷つくことも少なくありません。養育者が子育てで悩みを抱えていることもしばしばです。また、ADHDの子どもや大人では、うつ病、双極性障害、不安症などの精神疾患を伴っていたり、自閉スペクトラム症、限局性学習症(学習障害)、チック症などの神経発達症(発達障害)を伴っていたりすることもあります。
ADHD(注意欠如・多動症)
そして青いラインを引いたところは、元夫の幼少時代の元義母との話を聞いて察した部分です。
「アスペルガー症候群」
最近、定義しなおされて「自閉スペクトラム症(ASD)」と言われるようになりましたが、元夫の特性で一番強かったのは、アスペルガー症候群寄りのものでした。
アスペルガー症候群にもタイプがある
発達障害の特性は、十人十色、誰でもがこういう特性を持っているというわけではなくて、顔が違うだけ特性も違うっていうくらい、要素もタイプも異なります。
総称の自閉スペクトラム症と言われると、口数少なくて…みたいなイメージがありましたが、認知の発達の遅れや、言語発達の遅れを伴わず、むしろ特定分野の知的能力が高い例が知られているアスペルガーには、実はいくつかタイプがあります。
●孤立型
●受動型
●積極奇異型
●尊大型
大きく分けてこの4つだそうです。
だけど、この4つにきれいに分けられるわけではないと思います。
元夫に当てはまるアスペルガー症候群タイプの特徴
【積極奇異型】
■一般的に知的に障害のないアスペルガー症候群やADHDに見られるタイプ
■積極的すぎて、他人との距離が近すぎる。(※①)
■初めて会った人にも馴れ馴れしかったり(※②)、プライベートな事も平気で話す。
その場に関係ない事でも一方的に延々と話し続けたりする。(※③)
相手の反応は気にせず、自分が話したい事ばかりを話し、周りを巻き込もうとする。
■いわゆる「空気の読めない変な人」(※④)と分かりやすいタイプ。
【尊大型】
■自分の主張を振りかざして、強圧的な態度で周囲を圧倒しようと振舞う傾向がある。(※⑤)
■学力が高いタイプで、学校では教師からの信望が厚かったり、仕事である程度の地位に着く(※⑥)こともある。
■家庭内でのみ内弁慶となり、家族に対してのみ尊大型として振舞うこともある。
■自分の主張を一方的に押し切る事で、事態が一時的に解決できると誤学習した結果、その手法にのみこだわって、やり続けるようなこともある。(※⑦)
引用先より抜粋した内容ですが、「私から見て」元夫に当てはまる項目です。元夫の場合は、上記マーキングのように積極奇異型中心の、尊大型タイプの面もあり、という感じでした。
※①私と初対面だった時の妙に近すぎる人懐こさも、
※②ちょっと失礼じゃないかな????と焦るほど、まだ知り合って間もない人への馴れ馴れしい接し方も、この積極奇異型からだったんだなと納得できました。
※③唐突に話題が変わって、話が分からなくなることも日常的にありましたし、私が発達障害を調べるきっかけとなった夫婦間での会話でよく出る「多弁」もアスペやADHDの特性として認識して納得。
※④遠方の親せき宅に泊まりでお邪魔した時、誰もがまだ寝ている静かな早朝に、顔を洗ったり歯磨きしたりといった身支度をしたくてじっとしていられなかったこともありました。
※⑤納得がいかないとき、私が機嫌を損ねてることに気に食わないときとかには威圧的にたまに暴言を吐かれることもありました。これは正直特性もあるだろうけど性格の方なのかちょっとあいまいですが…。
※⑥職場でも立場があるし、得意先でも信頼を得て仕事をしています。
※⑦また、彼が執着ともこだわりともいえる大好きな「車」を手に入れることに関しては、彼のツイッターでも彼自身も言っていたことですが。
「願えば必ず実現できる」という内容の言葉があったんです。
でも一般的には、「実現する」というのは、タイミング要素とご縁要素と周囲からも色んなことが良いほうに働いて実現する・叶うと言われることが多いですが。
彼の「実現できる」は、周囲をかまわず「押し切る」そのものでした。
尊大型というタイプを知って、これを彼は「想えば実現できる」と解釈しているのだな、と理解しました。
もちろん夢や願望をかなえるのに多少の強引さが必要な場合があることくらい私も分かっています。
だけど、夫婦関係をそっちのけで欲しいもの手に入れるあの勢いは、性格的に優しいところもある彼とは別人のように、衝動的だったし、他人へ寄り添えないからこそ、わがままに押し切れるわけだし、と思うとすべてがつながってしまって腑に落ちてしまったんです。
アスペルガーに織り交ざるADHDの「衝動性」
元夫はメインがアスペルガーではあるものの、ADHD(注意欠如・多動性障害)の感情や欲求のコントロールが苦手な衝動的な特性は、元夫本人も子供時代じっとしてられる子供じゃなかったしよく奇声を発してる子供だった、という風に話をしてました。
また、娘の小学生の時の参観で、ADHDのクラスメイト(授業中もずっと喋ってうるさくしてる)の男の子を見て、すごく親近感を抱いた、自分のあんな感じだった、とも言っていました。
アスペルガーの多弁は、相手のリアクションを見ないから延々喋り続けるようですが、これに「しゃべりたい衝動」が混ざると結構な勢いで喋ります。
聞き手側にいると相槌も打てないような勢いで圧倒されるような多弁ぶりで、本人も止められなくて、私が話の途中でトイレに行っても、トイレのドアの前までついてきてしゃべり続けるという事も、よくありました。
ADHD「衝動的」+アスペルガー「多弁」=全部言わないと気が済まない
アスペルガーの特性だとわかってからは、「衝動的」「多弁」=言わないと収まらないので、何も言わずそばで聞くようにしてる時期もありましたが、あまりにすごいので、時間を測ったこともありました。
もともと元夫はおしゃべりが好きなタイプだからというのもあるかもしれませんが、ひとりで30分とか45分とか50分とか、私に相槌や同意を求めることもなく、ひたすら宙を見ながら熱弁をふるうことは珍しくありませんでした。
日常的に出るアスペルガー症候群とADHDの特性
私たち元夫婦の間で、私が書き留めていた日常の特性を箇条書きです。
- 一方的に絶えず喋り続ける多弁
- 人の話を最後まで聞けず遮って、人の話の主導権を奪って完結させるのが日常のパターン
→話し手の気持ちに寄り添えない。…私は相談しても、元夫自身の結論付で終わるので消化不良でした。 - 多弁時、一切相手を見ない…本当に人の顔を見ずに喋ります。何かしながらだから顔を見ないとかそういうわけではなく、何もしていなくても私の顔を見て話しません。
- 被害妄想が激しく、人聞きが悪い…いつも自分が被害者目線でなんでも物を話すので、私はいつも悪者扱いされてましたが、「勝手にそっちが悪者扱いされてると思ってるだけでしょ」と言われてました。コミュニケーションが本当に難しくて、私の伝えたいことが伝わりにくかった。きっと向こうも同じだったんだろうと思います。
- 感覚の偏りと過敏
- 音や光に敏感、外からの刺激によってすぐに気が散ってしまう。本当に敏感でした。そして被害妄想から、夜も窓をちょっとあけて、通りの様子をうかがうなんてこと、頻繁にしてました。
- 人に触れられるのが好きじゃない、でも自分から人に触れるのは平気。
時々あったんですが、顔に触れようとして反射的に振り払われたことが何度かあって、さすがに本人も悪いとは思ったようですが、好きじゃないそうです。でも自分からはスキンシップの距離感おかしいんですよね。
- 大きな声や音を出す…というかコントロールができない
- 近くにいても声が大きい、状況に応じた声のボリューム調整が苦手。
→家族が寝ていても声のボリュームを制御できないときがよくあった。
幼少期奇声を発してたのはこれもあるのかな、と思います。
家の中でだけは、時折、奇声を発することもありました。頻繁ではなかったけどね。 - 足音や咳払い、あくびの声などの物音が昼夜問わず大きい。
- 近くにいても声が大きい、状況に応じた声のボリューム調整が苦手。
- 衝動を抑えられない。
- よそのお宅に泊めてもらったとき、早朝まだ他の人が寝ていて足音を立てるのも憚られる中、早く顔を洗いたくて部屋を出たい衝動が抑えられなかった。
- 会話のキャッチボールができない。
「2」とはまた違って、本人発信の会話が、質問を投げかけておいて終わっている。
こちらが答えた時には話を聞いていない。
「無視」ではなく、会話が終わっていて「なんの話?」と聞かれることもあった。 - 嫌いな人以外との距離感が園児並みに近い
- 他人に関心がない
- 自分に利益(楽しいとか精神的なことからお金の部分まで)のあること、知っておくことで不利益を回避できる話以外は覚えていない。→自分自身についての計算高さは長けていた
- 関心がないから、私の友達に対しても言う事が冷たかったり、ひどかったりする。
- 最後は、私への関心も元夫の意識上ではないところで無くなっていた。
アスペの人に興味がないってところでしょうな。
- 自他の境界があいまい
- 他人から理解されない事が理解できないため、私が理解してあげられないとき「どうしてわかんないの?」と怒ることがあった。
- こだわりが強い・自分のやり方でやりたい
- 一日の中で、変えたくないルーティンがある・自分ルールを持ってる
- 特定の手順を繰り返すことにこだわる
→シャワーは朝でないとダメ、とか。 - 融通を効かせることが苦手、変化に弱い。
- 「ちょっと」「もう少し」のあいまいな表現が苦手で理解できない
- 話の行き違いが多い、主観による指示(相手の立場に立って説明ができない)だったり、表現がわかりにくく相手にうまく伝わらないことも少なくない
- 「乗りたい車に乗る」こだわりが強い
もちろん現実的に買える車しか買わないんだけど、その中でほしいと思った車は絶対に買う、これは彼の拘り。
彼は高価なものを好むけど、今思えばこれは彼の武装だったのかもしれないね。 - 感情と表情が一致していないときがある。
例えば,反省している内容を喋っているのに、薄笑いを浮かべていたり。 - 思考パターンにおいて、暗闇の中を懐中電灯で照らすようにしか見えず照らしていない所は見えていないので意識も向かないそうです。
書き残しているだけでもこれだけありました。
性格+発達障害の特性
元夫の性格の部分を話してみると。孤独な幼少期を過ごした背景から影響を受けている部分もあるかとは思うけど。
8年一緒にいましたが、
- 中高時代ヤンチャだったのでオレサマ気質があって
- 家族を大事にする優しさ、情に厚いところもあるにはあって
- コツコツ地道に頑張れる努力家
- 後輩をバックアップできる上司としての一面
今振り返ってもそこまで悪い人だとは思いません。
だけど、そこにアスペルガーの特性が加わることで「懐中電灯の光で生きてる」人だから、「無関心」は、冷たい人に映るし、それが性格なのか、特性なのかわからなくなっては、戸惑うことも多かったです。
結果的に性格悪い人に見える時もあったし、本人に「それ性格悪いよ」ということも少なくありませんでした。
これが、性格がおとなしい人とか、穏やかなタイプだと、また特性の出方も違うと思いますし。
だから、発達障害の特徴は「コレ」というのが指定できないんだなというのは経験して理解しました。
次回、発達障害の結婚②アスペルガー症候群と実際のエピソード
今回の記事では、発達障害の特性と性格を中心に書いてみましたが、次回はエピソードを織り交ぜながら、実際のアスペルガー疑惑の元夫との結婚生活について書いてみようと思います。
私の再婚生活の棚卸です。
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